昭和の大物政治家としてこの人を置いて、個性や実績などの
面からも他に類を見ない人物、それが元総理大臣人田中角栄
その人である。

平成生まれ以前の人ならば知らぬ人はそうそう居ないのでは
ないだろうか、総理任期期間は２年少しと短かった政治生命
だったが、今も尚残された彼の伝説の名言や、人たらしとして
有名だった彼の手練手管術。

教わって身に付くものではないその才能が彼にはあった。
今年に入って元東京都知事の石原慎太郎氏が「天才」と題し
ベストセラーとして大ヒットさせたこともその要因だろう。

現代に受け継がれるべく彼が残したその伝説と名言など
昭和を代表する大人物として追ってみよう。




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田中角栄伝説の男

戦後を代表する総理大臣として思い浮かぶ人が多い彼の
伝説と言われる実績で外せないのが、日中国交正常化を
実全させた事。

一方では金権腐敗政治を拡大させた人物としてのちに
短命政治でおわらせロッキード事件など様々の戦後最大と
言われる汚職事件などを起こした事でも知られるが、どれも
彼の決断力、実行力、発想力とを兼ね添えた、天才と言われる
所以の痕跡である事を語る人が後を絶たない事も事実だ。

昭和３９年で４４歳で大蔵大臣に主任した際の挨拶が伝説の
一幕として有名だ。

『私が田中角栄だ。小学校高等科卒業だ。諸君は日本中の秀才代表
であり、財政金融の専門家ぞろいだ。
私は素人だが、刺の多い門松をたくさんくぐってきた。
いささか仕事のコツを知っている。
一緒に仕事をするにはお互いを知る事が大切だ。
われと思わん事は誰でも大臣室に来てくれ。何でも言ってくれ。
上司の許可を得る必要はない・・・・できる事は出来る。できない
事はやらない。しかし全ての事は田中角栄が背負う。以上』

お金の使い方を象徴するエピソード

田中派時代、若手議員が美人局にあってしまい今日中に
どうしても１００万円必要になった。

当時の１００万円は今の数倍の金額となり今日中に頼れる
人物などいなく、田中に電話をかけて借金を申し込む。
途中まで聞いて田中は『わかった』とだけ言って３０分
絶たないうちに、事務所秘書に紙袋を届けさせた。
議員がその袋を開けると頼んだ金額よりも多い３００万円が
入っていた。

そしてそこに田中直筆のメモも一枚。

１、まず１００万でケリをつけろ。
２、次の１００万で自分の不始末で苦労を掛けた人達にウマいもの
でも食わせてやれ。
３、次の１００万は万が一の為にとっておけ。
４、以上の３００万の金額、返済は無用である。

その若手議員は涙ながらにそのメモを読んだという。
この度量の大きさこそが田中氏の伝説と言われる所以
のほんの一部であろう。




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田中角栄の名言と究極の人たらし術

短期でせっかち、結論も決断も早かったとされる田中氏
だが、彼の口癖で名言とされている事に、

時間を守れない男は何をやってもダメ。

さらには、敵対する人物であっても「悪口を言わない」も持論
だった。

結論を先に言え。理由を三つに限定しろが口癖だったという。

また大蔵大臣時代に田中氏自身がスカウトして、田中氏の
政界時代を大蔵大臣時代から引退するまで勤めた、秘書の
早坂茂三に、ある選挙の際に現金の配達人として全国を飛び回る
事を命じた田中氏の金の配り方に対しての格言がこれだ。

「お前が会う人物は大半が善人だ。こういった善人が一番つらい
切ない気分になるときは、人から金を借りる時や、貰うときだ。」

『だからこそ、この金っは心して渡せ。ほら。くれてやる。ポン。
だなんて気持ちがお前に露ほどのかけらでもあれば、相手もすぐ
分かる。それでは百万円の金を渡しても、一銭の値打ちも無い。
届けるお前が土下座しろ』

こうした発言からも田中氏がいかに、人心掌握術を心得ていたか
なかなか常人では理解出来ない所で庶民の根底にある気持ちを
本当に理解していた田中氏ならではのエピソードだ。

金を支払う部下にいかにして土下座しなければいけないのか
理解させ、そして実行させた田中氏。

数ある格言の中の一部を紹介します。

約束したら、必ず果たせ.できない約束はするな

貸した金は忘れろ




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おわりに

いかがでしたか？今や政治家は数あれど、この懐の大きさや
気風の良さが田中角栄たる、亡くなって２０年たった今でも
惜しまれる存在なのだな～とつくづく思います。今問題のどこかの
都知事とは大違いです。こんな豪気な存在があったからこそ今の
日本の礎を作ったと言われる田中角栄。後に続く人物が居ない事が
残念で仕方ありませんね。